2008/08/05

夏の小説(暑中御見舞い)

京都はいつの間にか祇園祭も終わり、八月になっています。京都の夏は暑いと言われていますが、愛知の夏よりも暑いと感じるほどではないようです。もっとも、日中はクーラの中にいることが多いので、判っていないのかもしれません。
いつの年だったか、夏に、線路で写真を撮ったことがありました。線路から公園へ移動して、そのあとさらに別の場所で何枚かの写真を撮りました。歩いて移動するのがちょっと大変でしたよね。あの時は、写真を撮ることだけを考えていました。考えていたというのは違うかもしれません。写真を撮ることだけをしていた、と言えば良いのでしょうか。そんなに一生懸命撮らなくても良かったよね。と思いだして可笑しくなるのですが、あの時の写真はもう撮れないのですから、あれで良かったのだろう──そう思います。
今年、あなたのいない京都の夏は、すこし寂しいような気もします。いえ、何が違うというわけでもないので、あるいはそれは錯覚なのでしょうか。
もうすぐ立秋ですが、まだしばらく夏の日が続きます。
今年の夏は何を撮ろうか。
背景になるものを、いつの間にか探しています。

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