今週の映画。『小さな悪の華』
どうしてこういう邦題なのか。まあ、ボードレールの『悪の華』──Les Fleurs du malから取ったのか。
原題は禁止の命令形。「悪より我々を解き放つな」このmaisは英語のbutに近い接続詞なのだけれど、強調のためなのか何なのか。
制作年は1970年。なんとも挑戦的な映画になってしまっている。制作国のフランスで禁止されてしまったらしいが、反カトリック的なところが問題になったということなのだろう、と。先入見なしで観れば、素朴な映画なのかもしれない。
終わり付近のシーン。「見ているが見ない」というところか。なかなかよく作られていると思う。いや、わざとらしい? 観ている人びとを映画で観ている我々も一瞬納得してしまう怖さがある。(マタイ書13章──といいうかイザヤ書か)
神を奉ってしまって(雲の上に)、あんたらは考えなくても良いのよ、というやりかたがカトリック、と言ってしまうと、それによって悪いみたいだが、広まっているのも事実なわけで、人間の要求に一致したとも言える。
考えたくないし、自由でありたくない、そうでないほうが楽であるという、パラドックス。
考えるか考えないか、決めるのは誰なのだろうか。
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ところで、この作品、1970年(日本は72年)公開で、今年初めにDVDが発売された。それまでビデオやLDなどにはなっていない。72年当時のことは当たり前だけれどネットでは分からないのである。ワンピースの短いスカートとか、たぶん、普通に流行していた頃なんだろう。しかし、そういうことは調べようがないのがネットなのだった。まあ、あと四十年後に、今のブログが検索されるかどうかもわからないのであるけれど。
ブルックリン
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今年度着任した新しい英語の先生とお話ししていて、
「ニューヨークのどの辺に住んでたんですか?」
と訊くと、
「ブルックリンとクイーンズの間あたり」
というお返事。
なんか、こういうの言ってみたいですね!
ブルックリンを舞台にした映画は多いですが、
わたしが好きだったのはこの2作。
ブルックリンの、ユダヤ...
4 時間前
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